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平成20年9月場所だより 大相撲秋場所は9月14日から東京 ・ 両国国技館で行われます。 真夏に盛り上がった北京五輪に負けないような熱戦を期待したいものです。 まず注目は2連覇を目指す横綱白鵬。 先場所は盤石な取り口で15戦全勝を成し遂げました。 安定感は増す一方で、連勝をどこまで伸ばせるか。 優勝争いとはひと味違った楽しみも増えました。 途中休場明けの横綱朝青龍には不安がつきまといます。 先場所は左ひじの負傷というよりも、ここ数年の稽古不足が 一気にたたったかのような不振ぶりでした。 夏巡業でもあまり稽古を積んでいないと聞きます。 念願だった史上初のモンゴル巡業開催に気を良くして、 復調を印象づけられるでしょうか。 明るい話題があります。169aと幕内力士で最も低い豊ノ島が、 新関脇として登場。 先場所は1横綱3大関を倒して殊勲賞に輝き、好角家をうならせました。 左を差しての投げは一級品。今場所も小兵が土俵を盛り上げてくれそうです。 さらにエストニア出身の把瑠都が新小結に。 ひざの怪我に泣きながら、ついに新三役の座を射止めました。 怪物は開眼するでしょうか。また関脇安馬は先場所10勝を挙げ、 大関取りへの第一歩を踏み出しました。 小結から転落した日本人期待の稀勢の里も巻き返しに燃えています。 このほか、先場所は10勝で敢闘賞を受賞した突き、 押しの豊響は好調をキープ。 人気の豊真将は久々に幕内上位に戻ってきます。 4大関はどこまで存在感を示すことができるでしょうか。 各力士が゛実りの秋゛を迎えれば、場所の熱気は高まるばかりです。 平成20年名古屋場所だより 大相撲名古屋場所は7月13日から愛知県体育館で開かれます。 最大の注目は大関琴欧洲の綱とりです。 大関に昇進してから極度のスランプに陥った琴欧洲ですが、 2度目のかど番だった夏場所は吹っ切れたような取り口で初優勝。 体重が増え、重心が低くなったことが目覚めの要因です。 これまで全く歯が立たなかった両横綱に完勝したことも大きいでしょう。 綱とりですが、2場所前が途中休場だったことを考えると、 ハードルはかなり高くなります。 全勝もしくは14勝の優勝が求められそうで、どこまでプレシャーに耐えられるか。 さらに今場所は若手の豊ノ島、安美錦、若の里らと序盤戦から対戦するため、 厳しい戦いとなりそうです。 先場所はともに11勝に終わった朝青龍、白鵬の両横綱は、 賜杯奪回に燃えています。 ただ2人は先場所の千秋楽結びの一番で勝負がついた後に土俵上で にらみ合う大失態を演じ、相撲協会から厳重注意を受けました。 優勝という結果や相撲内容よりも、相撲道に対する姿勢を 正さなければいけないでしょう。 大関陣では単独史上ワースト、12度目のかど番を迎える千代大海が 力士生命を懸けます。 力の衰えは隠せませんが、気力を振り絞っての突き、押しで 大ピンチを乗り切ってほしいものです。 関脇以下には楽しみな若手がそろっています。 安馬、琴奨菊の両関脇はすっかり定着。 特に安馬は先場所白鵬を破り、若ノ鵬戦では豪快なうっちゃりも見せました。 期待の小結稀勢の里は三役で初めて二けた勝利を挙げ、日本人力士の一番手が いよいよ大関とりの第一歩を踏み出します。 このほか、大阪府寝屋川市出身の豪栄道は幕内上位に復帰。 ロシア出身の若ノ鵬や4人の新入幕力士など、暑い名古屋場所の 熱気は増すばかりです。 平成20年5月場所 大相撲だより 大相撲夏場所は5月11日から東京 ・ 両国国技館で開催されます。 1月場所の3分の2に当たる10日間もの「満員御礼」を記録した春場所の盛り上がりを 引き継ぐかのように、今場所もチケットの売れ行きは好調。 盛り上がりが期待されます。 主役は2場所続けて千秋楽相星決戦を演じている両横綱。 先場所は出場停止処分明けから初で、4場所ぶりの優勝を成し遂げた朝青龍は 左ふくらはぎ痛が気がかりですが、春巡業でうまく休養を挟んでおり、 万全の状態で臨んでくるでしょう。 連覇すれば優勝回数は貴乃花を抜いて単独史上4位の23。 これも大きな奮発材料となるはずです。 一方の白鵬は春巡業から順調に稽古を積みました。 先場所は朝青龍の意地と気迫に押される形で4連覇を逃し、今場所こそは 負けられません。白鵬自身は早くも、3場所続けての千秋楽相星決定戦で 朝青龍に雪辱を果たすつもりでいます。 関脇以下には相変わらず生きのいい力士がそろっています。 関脇には元気いっぱいの安馬に、がぶり寄りの琴奨菊。 小結には日本人力士の一番星と言える稀勢の里。 特に稀勢の里は左四つからの攻めがマスターしつつあり、そろそろ 大化け を期待したいものです。 進境著しい若手に比べ、心もとないのが大関陣。春場所を途中休場した 琴欧洲は2度目のかど番を迎えます。 そろって8勝に終わった琴光喜、魁皇、千代大海は少しでも両横綱の デットヒートに割って入れるでしょうか。 先場所は12勝を挙げた黒海と把瑠都、19歳の若ノ鵬と欧州出身の大型力士も 幕内上位にいます。 これに対し、豊真将や豊ノ島、安美錦に大阪府出身の豪栄道も元気です。 春場所に勝るとも劣らない熱戦が、風薫る5月に繰り広げられそうです。 平成20年3月場所 大相撲だより 浪速の街に春の訪れを告げる大相撲春場所は、3月9日から大阪府立体育館で 幕を開けます。 初場所の盛り上がりは今も記憶に新しいところ。今から初日が待ち遠しいものです。 何と言っても注目は両横綱。朝青龍との千秋楽相星決戦を制した白鵬は、 また一つ大きな成長を遂げました。 右四つがっぷりからの力相撲で、朝青龍を左上手投げで土俵にたたき付けた 一番は、白鵬の今後の相撲人生に大きく残るものでしょう。 4連覇を果たし、大横綱への道を踏み出してもらいたいです。 黙っていないのが朝青龍です。 2場所もの出場停止処分から明けた初場所は、異常なまでの注目を集めました。 そんな中で千秋楽まで優勝争いを演じたことはさすがの一言。 超人的な運動神経と負けん気の強さは健在でした。白鵬との千秋楽決戦に敗れた 悔しさを晴らすべく、気合十分で大阪へ乗り込んでくるはずです。 2月には「大阪は大好きな街。早く行きたいなあ」と言っていただけに、 本人も春場所を心待ちにしています。 上位には楽しみな若手がそろいました。先場所は朝青龍を破って殊勲賞の 稀勢の里は小結に復帰。 2場所連続で二けた勝利を挙げるようだと、一気に大関候補へ浮上します。 日本人力士の一番星に大きな声援を送りましょう。 安馬、琴奨菊の両関脇も地力がついてきました。2人には賜杯レースに加わる 活躍を期待したいものです。 171aの小兵、新小結の豪風の相撲ぶりも楽しみ。 そして大阪府寝屋川市出身の豪栄道は先場所こそ上位の壁に跳ね返されましたが、 21歳のホープは必ずや巻き返してくるはずです。 大関陣では休場明けの千代大海がワーストタイとなる11度目のかど番。 進退を懸ける土俵になります。 琴欧州、魁皇、琴光喜は少しでも存在感を示せるでしょうか。新入幕の境沢や 新十両の土佐豊も新風を吹かせそうです。 話題満載の春場所となることを願うばかりです。 平成20年1月場所 大相撲だより 一年の始まりを告げる大相撲初場所では、ついにあのひとが帰ってきます。 さまざま騒動により、2場所の出場停止処分を受けていた横綱朝青龍。 どんな相撲を取り、そして勝てるのか、興味はこの1点に尽きます。 11月30日にモンゴルから再来日した朝青龍は、12月初旬の冬巡業でも精力的な稽古を披露。 帰京後はさっそく出稽古するなど近年にない熱心さを見せています。 筋肉も落ちておらず、全治4週間と診断された右足かかとも問題なさそうです。 相撲勘を取り戻せば、優勝争いを引っ張る可能性は大きいでしょう。 黙っていないのが白鵬です。 朝青龍不在の2場所はいずれも制し、横綱の権威を死守。 それだけに「そう簡単に負ける訳にはいきませんよ」と言い切る。 自身初の3連覇を目指すとともに、朝青龍を倒しての優勝で「白鵬時代」への足固めを 築きたいところです。 大関陣は心配です。 九州場所で引退のピンチを脱出した魁皇ですが、力の衰えは顕著。 今場所も危機的な状況は変わりありません。 右ひざを負傷して休場明けの琴欧洲は初のかど番で、千秋楽を休場した千代大海も 右ひじが気がかりです。 琴光喜も胆石の摘出で冬巡業を休みました。 むしろ楽しみなのは三役以下の若手たちです。 小結で2場所続けて10勝をマークした関脇の安馬は大関取りへ一歩ずつ近づいています。 先場所は白鵬を破って技能賞の小結琴奨菊、幕内上位で久々に勝ち越した21歳の 稀勢の里、相撲巧者の豊ノ島も元気です。 そして大阪府寝屋川市出身の豪栄道が初めて幕内上位に躍進します。 期待の新鋭が横綱、大関陣を相手にどんな相撲を取るのかが楽しみです。 話題満載の初場所となるでしょう。 平成19年九州場所 大相撲だより 8月の朝青龍騒動に続き、角界は揺れに揺れています。秋場所後には時津風部屋の 力士死亡問題の実態が表面化。 テレビのワイドショーの過剰とも言える報道などにより、大相撲のイメージダウンは著 しいものです。 九州場所では、そんな暗いムードを吹き飛ばす熱戦を期待しましょう。 横綱朝青龍は今場所まで出場停止処分で不在。秋場所を制した一人横綱の 白鵬が土俵を引き締められるかに懸かります。 白鵬は10月の秋巡業でも精力的にけいこをこなし、全体を引っ張る自覚十分。 年間最多勝もほぼ手中にしており、連覇を達成して「白鵬の年」であったことを 印象づけたいところです。 大関陣では、史上ワーストの11度目のかど番を迎える魁皇が進退を懸けます。 依然として高い人気を誇る大関も35歳。 力士の衰えは否めず、初日から負けが込めば引退の可能性も高まってきます。 地元・九州のファンの声援で最大の危機を乗り越えられるでしょうか。 新三役こそいませんが、幕内上位には楽しみな若手がそろいました。 先場所は10勝を挙げて殊勲賞に輝いた安馬は、元気はつらつとした相撲で盛り上げます。 23歳の琴奨菊も小結に復帰。豊真将は新三役こそ逃しましたが、 先場所は西前頭筆頭で勝ち越し、着実に成長しています。 期待の稀勢の里も、三役の座を明け渡した雪辱に燃えています。 そして楽しみなのは、大阪府出身の豪栄道。新入幕の先場所は優勝争いに 堂々と加わり、14日目には白鵬と結びの一番で対戦するなど、 見事に敢闘賞を受賞しました。 幕内中位に番付を上げる今場所も、大暴れが期待できそうです。 ロシア出身の新入幕、19歳の若ノ鵬の土俵からも目が離せません。 先述したように、一年納めの場所には、大相撲に明るい光をもたらす活気が求められます。 平成19年9月場所 大相撲だより 8月から世間を騒がせた横綱朝青龍の問題は残念でした。 せっかく大相撲人気に回復の兆しが見えてきただけにイメージダウンとなりました。 一日も早く収束に向かってほしいものです。 それはさておき、土俵そのものは活気があります。 まずは注目の新大関琴光喜 。 長い足踏みにようやく別れを告げました。 実力的には何年も前から大関級だっただけに、普段通りの相撲を取れば 優勝争いには加われるはす゛。 ただ問題は精神面。 以前から硬くなるところがあり、大関の重圧に押しつぶされないことが大事でしょう。 14日に死去された元横綱琴桜の先代佐渡ヶ嶽親方のためにも、奮闘を期待しましょう。 朝青龍が不在となれば、優勝争いの中心は白鵬です。 新横綱の先場所は終盤戦に疲れが出て、11勝に終わりました。 しかし土俵入りにも慣れ、今場所は本来の力を発揮するでしょう。 思わぬ形で一人横綱となりましたが、22歳の踏ん張りが見ものです。 安美錦と朝赤龍が新関脇となりますが、期待したいのは4場所ぶりに小結へ 返り咲きの稀勢の里。 先場所の千秋楽で、優勝の可能性を残す琴光喜を怒とうの攻めで破った 一番は記憶に新しいところ。 今度こそは大関候補へと名乗りを上げてほしいものです。 そしてご当地大阪の寝屋川市出身 豪栄道 がついに新入幕です。 誰もが期待する21歳は、どんな相撲を見せてくれるか楽しみです。 新入幕の先場所で敢闘賞に輝いた突き押しの豊響、幕内上位に 再浮上の豊真将ら若い力士達の土俵にも目が離せません。 長い夏巡業を終えた力士達の「収穫の秋」に期待しましょう。 平成19年名古屋場所 大相撲だより 盛り返しつつある大相撲人気ですが、名古屋場所も話題が豊富です。 まずは何と言っても、新横綱の白鵬です。 先場所は実に15戦全勝で2連覇を達成し、文句なしの横綱昇進。 朝青龍の独走時代に見事終止符を打ちました。 柔らかく恵まれた体に、抜群の運動神経。 そして22歳の若さが誇る将来性をみると、一つの時代を築く可能性に満ち満ちた横綱です。 ハワイ巡業などで披露した不知火型の土俵入りは美しく、立派でした。 朝青龍とは同じモンゴル出身ですが、この二人は全て対照的。 土俵入りの型も違い、性格は気性の激しい朝青龍に対し、白鵬は温厚です。 相撲ぶりもスピード感あふれる前者に対し、後者はどっしりとした右四つ。 いずれにしろ、この二人が毎場所のように対戦する結びの一番は見逃せません。 ファンにとっては、待ちに待った東西の両横綱です。 もしも千秋楽に全勝同士で対戦すれば、昭和58年秋場所の千代の富士対隆の里以来となります。 24年ぶりの実現を期待しましょう。 もう一つの焦点は、大関取りに挑む関脇の琴光喜です。 実力は何年も前から大関級と呼ばれながら、むらっ気のある性格が災いしていました。 関脇在位は今場所で史上1位の22場所。 10、12勝と続けて迎えた地元(愛知県岡崎市出身)で、慣れ親しんだ関脇の卒業を期待します。 先場所はそろって不振だった稀勢の里、豊ノ島、豊真将、琴奨菊、栃煌山の日本人ホープ達の巻き 返しにも注目。 そして今場所は人気者の 高見盛 と実力者の 若の里 が久々に幕内上位に戻ってきます。 横綱、大関陣との対戦に乞うご期待です。 暑い暑い名古屋の陣、力士達の熱戦が真夏を彩ることでしょう。 平成19年5月場所 大相撲だより 今場所最大の焦点は、何と言っても大関白鵬の綱とりです。春場所は横綱朝青龍との優勝 決定戦を制し、13勝2敗で2度目の賜杯を抱きました。 白鵬にとって、綱とりは今回が3度目。昨年の名古屋場所は13勝を挙げながら見送られ、 精神的に疲れ切った秋場所は8勝に終わりました。 その後はけがによる休場、初のかど番も経験し、相撲ぶりにも一回り大きくなったような 印象を受けます。序盤戦での取りこぼしをなくし、千秋楽での対戦が予想される朝青龍戦で 優勝を懸けて争うような展開に持ち込めば、横綱昇進の声は高まるのではないでしょうか。 朝青龍が一人横綱となってから3年以上が過ぎました。大相撲ファンからしても、 そろそろもう一人の横綱が欲しいはずです。 白鵬にとって、機は熟したと言えます。 今場所は若手の土俵からも目が離せません。 モンゴル出身の小兵・安馬は新関脇となり、168センチの豊ノ島が新小結。 先場所は11勝を挙げて技能賞に輝いた豊真将は番付をさらに上げてきます。 すがすがしい正攻法がどこまで通じるか、朝青龍との初対戦が今から楽しみです。 新入幕の春場所でいきなり11勝し、敢闘賞を受賞した20歳の栃煌山も幕内上位に躍進。 将来性豊かな大器の相撲ぶりとともに、低迷している期待の稀勢の里の巻き返しも見逃せません。 他の力士では、10度目のかど番を迎える千代大海は難局を乗り切れるか。 鹿児島県は奄美大島生まれの里山が新入幕。大阪府出身の20歳 、 十両豪栄道は入幕を目指します。初夏の心地よい空気に誘われるように、 見どころいっぱいの夏場所です。 平成19年3月場所 大相撲だより 浪速の街に春を呼ぶ大相撲春場所は、3月11日に大阪府立体育会館にて開幕いたします。 人気回復の兆しが見える最近の流れを示すように、若手力士の成長など見どころが沢山。 今場所は23歳の琴奨菊が新三役に昇進。小結を飛び越え、いきなりの新関脇としての登場です。 体は大きくありませんが、左四つからのがぶり寄りの威力は増す一方。 立ち合いで逃げる場面がたまにあるだけに、どこまで攻撃相撲に徹することができるかが、 鍵となります。 2けた勝利を挙げ、一気に大関候補へと、躍進に大きな期待がかかります。 注目すべきは、先場所は朝青龍と終盤まで優勝争いを演じた23歳の豊ノ島。 168センチの小兵が敢闘、技能賞を獲得した大活躍は記憶に新しく、 春場所は自己最高位を大幅に更新。 初の横綱、大関戦が今から楽しみです。 4場所連続で維持した小結から平幕に陥落した稀勢の里の存在も忘れてはなりません。 先場所は千秋楽で惜しくも負け越し。悔しさをバネにした20歳の逆襲に期待が高まります。 また正攻法の豊真将の成長も見逃せません。 新小結の時天空は同じモンゴル出身で再小結の安馬とともに旋風を巻き起こせるか。 もちろん、2度目の5連覇を目指す横綱朝青龍は健在です。 先場所は史上5人目の優勝20回を達成。 春場所4連覇で新たなスタートを踏み出します。 かど番で力士生命を懸ける大関栃東の土俵も見逃せません。 「荒れる春場所」と異名を取る来場所は、熱戦の数々が繰り広げられます。 平成19年1月場所 大相撲だより 平成十八年は終わってみれば横綱朝青龍が4度の優勝をマークし、独走態勢は変わりませんでした。 十九年こそは、横綱の“一人旅”に待ったをかけてくれそうな若い力士に期待しましょう。 初場所の注目は、上位陣初挑戦の豊真将です。九州場所は朝青龍と優勝を争い、12勝をマーク。 敢闘、技能賞に輝きました。引いたりはたいたりする外国人力士が多い中で、この力士はけれん味が全くありません。 常に前傾姿勢で攻め続け、はず、おっつけの形も良し。 さらに見てもらいたいのは、勝負がついた後の豊真将の「礼」です。勝っても負けても背筋を伸ばし、深々と頭を下げます。 花道を引き揚げる時もそうです。若々しくて爽快で、気持ちがいい。本人は「片山関の四股に対抗して、自分はおじぎです」と冗談交じりに話しています。 取り口とともに、25歳の土俵態度は必見です。九州場所で技能賞を獲得した琴奨菊も成長してきました。7日目からの9連勝は見事で、左四つでのがぶり寄りは迫力があります。 まだ横綱、大関陣に通じませんが、初場所はさらなる飛躍のきっかけをつかめるでしょうか。 そして忘れてならないのは小結稀勢の里です。苦しみながらも三役の座を死守したのは、地力がついてきた証拠でしょう。 年6場所すべて勝ち越した勢いに加速をつけ、今年は大関とりへの足場を築きたいものです。 優勝争いは、やはり朝青龍が中心です。今場所を制すれば、ついに20回目の大台に乗ります。 大鵬、千代の富士、北の湖、貴乃花に次ぐもので、大横綱の証とも言えるでしょう。現在は16の連勝がどこまで伸びるかも新年の楽しみの一つです。 一人一人の力士が頑張り、大相撲がもっと盛り上がる1年になることを期待したいものです。 平成18年九州場所 大相撲だより 1年納めの九州場所は今年の大相撲を象徴するような場所になるでしょう。 昨年は6場所全てを制した横綱朝青龍の独走ぶりが少しずつ緩やかになり 生きのいい若手が次々と台頭してまいりました。 中でも楽しみなのは、小結に返り咲いた安馬。関取最軽量の115キロながら 真っ向勝負と俊敏な動きに送られる拍手は幕内でもトップクラス。 たまに見せる立ち合いの変化をなくし、出足をもっと磨けば三役定着の日も近いでしょう 安馬と同じ安治川部屋の安美錦は新小結。相撲どころ青森県の生まれで、何年も前から巧さに定評があります。 右前まわしを引き、頭をつけての攻めはまさにいぶし銀です。 忘れてならないのは小結3場所目となる稀勢の里。先場所は朝青龍に初めて勝ち、確かな成長を印象づけました。 正攻法でしゃにむに攻める取り口に徹し、地力が自然に身に着いてきたのでしょう。 大勝がなく、期待する側からすれば少々物足りませんが、まだ二十歳。 往年の大力士がそうだったように突然変異の如く白星街道を走る。 日本人力士の星は、大暴れで躍進の1年を締めくくってほしいものです。 朝青龍の3連覇、大関白鵬の再起、大関復帰に夢をつなぐ関脇雅山なども注目されますが、 今場所最大の焦点は大関魁皇。先場所を途中休場し、今回は史上ワースト10度目のかど番を迎えます。 序盤戦から負けが込めば進退問題に発展するだけに、土俵人生最大の正念場と向かい合います。 福岡県生まれの34歳、ご当地場所で男の意地が懸かります。 平成18年9月場所 大相撲だより 名古屋場所で期待された大関白鵬の横綱昇進は、残念ながらあと一歩のところで実現成し得ませんでした。ですが、秋場所は引き続き綱とりの夢に挑むこととなります。今年に入ってからの白鵬の安定感は、12、13、14、13勝とハイレベルな成績を続け、ひと昔前ならとっくに横綱に上がっていたはずです。しかし朝青龍のように力ずくで標的をつかみ取るというような勢いに欠ける気がします。柔らかくてうまいが、爆発的な力強さが必要かと思われます。そのためには初日から白星をどんどん積み重ねて自分の手で昇進ムードを高めるのがポイント。全勝優勝するくらいの気概で再挑戦を期待します。 夏巡業では積極的な稽古を積んでおり、体調面での問題はなく、カギを握るのは精神面でしょう。 関脇雅山も約5年ぶりの大関復帰を惜しくも逃しました。 10勝したものの、14勝した夏場所に比べると消極的で押してはすぐにはたく場面が多くこれでは印象は悪い。秋場所は重く細かい突っ張りを繰り出し、厚い壁の突破を期待しています。 楽しみなのは新小結で勝ち越しをきめた20歳の稀勢の里。目に見えて地力がついてきました。 この若さのうちに上位と渡り合った経験は、きっと将来に生きてきます。 連覇を狙う横綱朝青龍も元気で、新三役を狙う把瑠都は入幕3場所目でさらなる飛躍を窺います。 24歳の新入幕、宝智山の相撲ぶりにも注目、来場所は、見どころ満載の「実りの秋」となるでしょう。 |
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